ITIL®マネージャ試験(No.2):サービスサポート総合問題
ITILのマネージャコースの提供は2010年8月30日で終了します。これと同時に、初回受験のマネージャテストは終了します。9月1日以降は再試験のみの実施になります。本モノローグにNo.1で、2011年12月末までと記述しましたが、再試験提供が終了するのは、2011年6月30日です。お詫びし、訂正させていただきます。8月末までにManager試験の受験実績がある方だけが対象です。ちなみに、V3 Expert へのブリッジコースと試験も、2011年6月30日までです。 V2 Manager認定者は、ブリッジコースがなくなった後は、ライフサイクルモジュール側のインターメディエイト・コースのサービスストラテジ(SS)または継続的サービス改善(CSI)ンどちらかと、必須のライフサイクル全体の管理(MALC)の試験に合格すればExpertとして認定されます。
【総合問題】
ある会社では、ローカルサービスデスクで実施していましたが、中央サービスデスクの導入を決定しました。CIOが、外部コンサルタントのあなたに、サービスデスクを導入するために必要な環境を準備するように求めています。
顧客は以下の3点についてはコミットしています。
a) 1年後の本格稼働に向け、導入段階のうちにどのようなことを考慮し、どんな準備をすべきか説明してください。(20p)
解答、採点の参考資料は次回提供いたします。
ITIL®マネージャ試験(No.3):SS総合問題採点にチャレンジ
問題にチャレンジしていただけましたでしょうか。サービスデスクの全領域をカバーしている問題です。導入段階ですが、導入後の日々の活動で何を行うかを十分考慮する必要があります。
基本的には、3P(People, Process, Products)のことを考慮すればよいでしょう。問題を読み解くときに、a) で記述されている項目のみにとらわれないように気をつけてください。大前提は“サービスデスクを導入するために必要な環境を準備する”です。コミットしている内容についても関連した回答をするように考慮してください。
【参考】サービスサポート、p56 – 68
問題の中で収容設備が新規建築になっていますから、サービスデスクで必要な設備の要件を整合しておく必要があります。
(Product)
(Process)
(People)
上記に関連した項目を、
実際の問題では説明する項目数が指定される場合があるようです。点数は、総合問題では、加点要素は、得点の上限である20pより多く設定されているようです。採点者が正しいと判断したら加点できるようです。
サービスマネジメントの実装 No.1:はじめに
サービスマネジメントの実装は、ITIL®をはじめとする種々のフレームワークを参考に構築することもできるし、組織の経験を含むナレッジに基づいて構築することも可能です。サービスマネジメントが日々の活動で、顧客満足を達成し、顧客の期待をコントロールし、事業の成功をITサービスが支援できて、中断や障害によるインパクトをできるだけ少なくできていればよいでしょう。サービスマネジメントを実装した場合に、組織としてどのような活動を実施できるかが重要です。その一方で、できることを確実に組織の能力として獲得し、継続的に実施できるという面も重要な評価対象です。同一のことを繰り返し実施する必要がある場合に、効果的で効率的に実施するための手段が文書化です。文書化され、それを順守することで、「定義されている。」「繰り返し実施できる。」を達成する必要があります。文書の代表的な例は以下です。
サービスマネジメントを実施するに当たり、成熟度を維持するには、最低限の文書化が必要であることが理解できると思います。
サービスマネジメントが既に実施されている組織であれば、実装したベースラインを維持し、さらに改善を加えることによって成熟度を向上させることが可能です。どの領域を適用範囲として実装するかという点では、意見の分かれるところです。「どこから始めてもよい。」が原則です。ただし、特定したプロセスから開始する適切な根拠があり、組織にとって効果が見込めるという確証が必要になります。このために現状のアセスメントを行います。どの組織にもSLAは必要です。SPOC、CMDBも必要です。いまそれに着手した場合に、組織の能力を生かした、効果的で効率的な実装結果が得られるかどうかを判断しなければなりません。
サービスマネジメントの実装 No.2:ビジョンは何か?
ITサービスマネジメントを導入するためにまず考慮すべきことは、組織の基本的な方針となるビジョンを提示することです。
事業のビジョンと整合した、サービスマネジメントの最終的にあるべき姿です。ビジョンを決定する際に注意すべきことは、概念的過ぎない、独断的にならないようにすることです。そのためには、種々の情報が必要になります。サービスマネジメントの段階では少なくても下記の3点は理解しておきたいポイントです。
このようにしてサービスを定義することで、時組織に受け入れられるだけでなく、サプライヤやパートナに対する正当な理解を期待できます。グッドプラクティスと言われるITIL®でのサービスの定義、サービスマネジメントの定義は下記です。
【サービス】
顧客に価値を提供する手段の1つ。顧客が特定のコストやリスクを負わずに、期待する成果を実現することを促進する。
【サービスマネジメント】
顧客に対し、サービスの形で価値を提供する組織の専門能力の集まりである。
この定義は、あくまでも一般に通用する概念的な説明です。この定義を念頭に置いて、組織が提供するサービスが何であるかを、明確に定義する必要があります。このサービスの定義に伴い、サービス品質の保証方針を提示することも必要です。これらは、事業とITが相互支援の関係にあり、事業そのものが良好な活動結果を出せなければ、組織の継続が危うくなります。また、効果的で効率的な業務処理のためには、ITサービスの存在がなければ不可能な組織が多く存在することは理解されているところです。
以上のサービスならびにサービス品質に関連する定義は、組織のビジョン、基本方針として維持されます。
サービスマネジメントの実装 No.3:我々はどこにいるのか?
組織が最終的に目指すビジョンが決定したら、次の段階は何でしょうか、ここでやみくもに、ビジョンの達成を目指してはいけません。なぜならば、そこに到達するためには、現状を把握する必要があります。現状の把握なしに、ビジョンの達成に着手しても、達成に必要とするリソースと期間を確度高く予測することは困難だからです。また、ビジョン達成には複数の事業要件が存在し相互に関連しています。これらの事業要件のうち、どれから満たすべきか優先順位も決定しなければなりません。現在の状況すなわちベースラインを確定すれば、ビジョンとのギャップを把握できます。
アセスメントの方法は種々ありますが、現状がどうであるかということをインタビューや質問票への記入といった形で実施されることが多いようです。プロセス指向であることがこの分析の前提条件です。その理由を下記に列挙します。
このように、プロセスアプローチでのチャレンジは、プロセスの出力を得るための活動に直結して評価できるわけです。入力を処理することや活動することが目的ではなく、出力を得るためにどれだけ効果的で効率的な活動ができるかを評価するわけです。品質管理の8原則にもこの活動は含まれているとおりで、サービスの品質を向上させるにも有効です。プロセスアプローチは現状の作業を洗い出し、より効率的な作業に変換していくというアプローチです。したって、アセスメントの方法を大別すると次の2つになります。
このベースラインは、プロセス導入後の効果測定の基準としても利用します。
サービスマネジメントの実装 No.4:我々はどこを目指すのか?
アセスメントによってギャップを把握し、ベースラインを確立したので、次にするべきことはゴール設定です。認識されたギャップが大きい場合は、最終的なゴールでなく、マイルストーンであるかもしれません。あるいは、領域の違う複数のゴール設定が必要になるかもしれません。このような場合は、段階的なアプローチで、対応していくことになるでしょう。複数のプロジェクトを管理していくプログラムマネジメントが必要になる場合もあるでしょう。
このときに対象とすべきこと、すなわち、サービスマネジメントの適用範囲を決定し、それぞれのゴールを個別に設定していきます。まず適用範囲で決定すべきことは以下です。
上記によって決定した適用範囲を決定する場合は、どのギャップを、どこからどれだけ埋めていくかを判断するために、以下の3つの視点からの判断が必要です。
ベースラインを知ることにより、これらの視点を持って、事業とITの両側面から総合的に判断できます。したがって、把握したプロセス、またはプロセス内の活動のどれを導入すべきかを、事業への影響の度合いと緊急の度合いで優先順位を決定できます。このステップを実施することによって、プロセスを導入することが目的ではなく、プロセス導入によって得られ結果を達成することが目的化されます。
組織全体として、どれだけの戦略的資産を投入すべきかを総合的に決定するための意思決定支援のために必要な段階です。
品質マネジメントシステムの8原則
品質マネジメントシステムの8原則は、マネジメントシステムの重要な基礎です。ISO9001、ISO20001のほかのマネジメントシステムを構築するための共通の基盤として認識されています。品質マネジメントシステムの活動を実施、改善、監査するうえで必要な基本的な以下の8項目について定義しています。
1.顧客重視
組織は顧客に依存しています。従って、現在と将来の顧客のニーズを理解し、顧客要件を満たし、顧客の期待を越えるように努力することを求めています。
2.リーダーシップ
リーダーは、組織の目的と方向を一致させ、達成のために団結する環境を確立する。人々が組織の目的を達成することに十分に参画することができる内部環境を創造し、維持すするのがリーダーの務めです。
3.人々の参画
すべてのレベルの人々は、組織の本質であり構成要素です。経営者からスタッフまで、組織の人員の参画は、組織が利益を得るために、その能力を活用し、組織のナレッジの活用を可能にする。
4.プロセスアプローチ
関連した経営資源と活動がプロセス指向で実施されるとき、プロセスのアウトプットを計測することによって、成熟度の向上につながる改善を効率的に実施可能にする。
5.継続的改善
継続的改善は組織の統合的パフォーマンスを向上させるもので、プロセスの成熟度が向上すれば、サー的化を目指した活動が継続的に実施するため、自ら変わることができる改善活動が組織に定着する。
6.意思決定への事実に基づくアプローチ
有効で効率的な意思決定は、事実の検証に基づくべきです。事実を把握し正しいベースラインを得るためには、データと情報の分析に基づくべきです。事実に基づかなければ、意志決定に正当な貢献はできません。
7.供給者との互恵関係
組織とその供給者とは相互依存しており、相互に有益な関係が確立されれば、価値の連鎖すなわちバリューチェーンを創出でき、さらに進めば双方の関連する組織を含みバリューネットワークの形成を可能にする。
8.マネジメントへのシステムアプローチ
組織が目指すところを正しく把握できれば、目的について相互に関係づけられたプロセスのシステムを明確にし、理解し、管理できるようになるので、組織の有効性と効率の改善につながります。
『品質マネジメント8原則』はマネジメントシステムに適用できる共通基盤としてとらえ考えられています。ISOの認証を複数取得している場合に、統合化するうえで重要な要素となってくると思われます。品質マネジメント8原則を理解し実践できる能力を取得すれば、競合他社に対し競争優位性、差別化を維持し市場で先行するための重要な戦略的資産となるはずです。上記については、個人的な解釈を含んでいます。
顧客の価値
V3では、サービスは次のように定義されています。
『顧客に価値を提供する手段の1つ。顧客が特定のコストやリスクを負わずに、期待する成果を実現することを促進する。』
サービスは、顧客に価値を提供することです。この場合の価値とは、顧客が期待する成果を提供することはもちろんですが、その場合のコストを負担している項目を細目にわたって明確にはしていないということが含まれています。また、リスク軽減をどの程度被る可能性があるかについても明確にはしていません。ただ、顧客が受けたサービスとその対価を比較してどのように判断するかにかかっています。顧客満足度に依存しているということです。ただ、サービスを提供する場合には、顧客の要件を伺って調整合意が可能なものもあれば、既存のサービスのメニューから選択してもらう場合もあるでしょう。
顧客満足度を向上させるために、サービス提供側ができることは正当なコストで妥当サービスを提供することです。コストとリスクはサービス全体の要件の中に含んでいます。したがって、顧客の戦略の理解、サービスの設計、プロセス設計、重要業績指標の設計が重要になってきます。
サービスデザイン
ITIL®ではなにが変わったのかといった質問を受ける機会がございます。V2とV3は排他的なものでもありません。どちらも、実績をもとに体系化されたプラクティスです。V2とV3は混在が可能です。V2でも、企業のプロセスの成熟度においては、ITIL®のプロセスよりも組織のベストプラクティスのほうが優れている事例も見受けられました。ITサービスマネジメントを見ている領域はV3でも変わりません。ただし、サービスのライフサイクルの視点から見ています。視点を変えたということです。それは、ITサービスは事業側のサービスを支援するために、サービス終了までマネジメントが必要です。新規サービスの開発、プロセス導入はプロジェクトで実施されます。時間的制約があり成果物が完成するとプロジェクトは終了します。しかし、運用はそれからなのです。そして、運用の段階でも適用範囲の拡充、プロセスの改善活動、サービスの改善活動はプロジェクトで実施されることが多いので、プロセスとプロジェクトを含めてライフサイクルでマネジメントしなければTOCならびに戦略との整合性を保てないからです。サービスマネジメントは変わっていません、その見方が変わっただけです。
V3 VS V2
ITIL®ではなにが変わったのかといった質問を受ける機会がございます。V2とV3は排他的なものでもありません。どちらも、実績をもとに体系化されたプラクティスです。V2とV3は混在が可能です。V2でも、企業のプロセスの成熟度においては、ITIL®のプロセスよりも組織のベストプラクティスのほうが優れている事例も見受けられました。ITサービスマネジメントを見ている領域はV3でも変わりません。ただし、サービスのライフサイクルの視点から見ています。視点を変えたということです。それは、ITサービスは事業側のサービスを支援するために、サービス終了までマネジメントが必要です。新規サービスの開発、プロセス導入はプロジェクトで実施されます。時間的制約があり成果物が完成するとプロジェクトは終了します。しかし、運用はそれからなのです。そして、運用の段階でも適用範囲の拡充、プロセスの改善活動、サービスの改善活動はプロジェクトで実施されることが多いので、プロセスとプロジェクトを含めてライフサイクルでマネジメントしなければTOCならびに戦略との整合性を保てないからです。サービスマネジメントは変わっていません、その見方が変わっただけです。
ITIL®マネージャ試験(No.1):採点にチャレンジ
ITIL®V2のマネージャコースを受講して、受験資格をお持ちの方は、500名くらいはいらっしゃるだろうと推測しています。ITIL®マネージャの試験提供は、2011年12月末に終了するそうです。受験資格をお持ちの方は、積極的にチャレンジしていただきたいと思います。
ITIL®マネージャの試験は論述式で合格率が低いということで、チャレンジに消極的なように感じられます。その他にも、日々の仕事が忙しくて、勉強時間の確保が困難だという方も多いですね。マネージャのコース受講に関しては、かなりの投資をされたことと思いますし、資格取得の期待も大きいはずです。
『マネージャ試験は論文式のため、自分が記述したことが正解かどうか判断できない。』
『どのような視点で記述すればよいかわからない。』
『ITIL®のアプローチは、何が正しいのか漠然としていて理解できない。』
『独学だと、どうしても知識習得が主体になりがちで、先に進めない。』
というようなお話を良く伺います。
このような方々を支援する目的で、試験対策の通信講座を開設しました。その内容は、サービスサポートコース全7問、サービスデリバリコース7問も用意いたしました。問題をお渡しいたしますので、Wordの書式で記述いただき、コメントを記述して返却いたします。マネージャ資格取得を目指す方々の発奮を期待しています。
次の問題に対する解答例をどのように採点しますか。チャレンジしてみてください。
【問題】 標準的な変更について簡単に説明してください。(3点)
【解答】 誰が実施しても成功することが明らかで、サービスデスクなどに承認の権限が委譲されていている変更のこと。CABの開催を実施する必要がないので、標準的な変更を増やすことで、変更にかかる人員のコストが削減できる。
いかがでしょうか。採点が自分でできるようになることは、論述式の学習では非常に重要なことです。他の人が書いた解答を読んで、間違っていることははっきり指摘できなければならないし、その理由も示さなければなりません。自分が記述したものを、時間を置いてから見直すのもよい方法だと思います。
ITIL® V3(No.1):サービス・ライフサイクル
ITIL®のV3では、サービスのライフサイクルの概念が導入されました。どうして、サービスストラテジという段階が導入されトータルのライフサイクルを意識するようになったかを考察してみることにします。
従来から、サービス品質については種々の議論がされてきましたが、ITサービスの品質となった途端に、定義が不明になるというか、漠然として捉えどころがなくなるような気がしていました。今まで製品の品質でも、検査で維持していた品質と、設計段階から組み込まれた品質がありました。サービスは作り置きができないという点から、事前に品質の検査に合格したサービスを確実に提供することはできません。しかも、サービスの主要な評価指標は顧客満足度であり、顧客それぞれが持っている期待値が評価基準となるので、評価のばらつきが生じます。したがって、統計処理によって初めて意味のある情報が得られるようになります。
ITサービスは、ハードウェア、ソフトウェアのアイテムやネットワーク、セキュリティなどのシステムやサービスから構成されています。このような構成のITサービスの品質を考えると、機能要件の品質と非機能要件の品質に分けることができます。有用性と保証と言われているところに相当します。使用するうえで必要な機能が提供されているかといった視点と何らかの制約を超えることで、より高度なことができたり利用量が緩和されたりすることにつながるのが有用性の側面です。保証の面は、可用性、セキュリティ、継続性、キャパシティが充足されることです。この保証の面が、ITサービスの運用品質そのものを左右する非常に重要な要件です。システムやサービスがユーザと顧客の受け入れテストに合格し検収が上がると、後は運用品質でITサービスが左右されるわけです。
ITの運用段階で品質が後追いで左右されるようだと、運用のアウトソーシングやオフショアした場合の品質が不安になります。また、アウトソーサ側からみれば、運用のことが考慮されていないサービスの面倒をみなければならなくなったり、複数の組織の複数のサービスを引き受けなければならなったりした場合の複雑さは混乱の原因となります。
サービス・ライフサイクルが導入されて、ITサービスも戦略段階から、運用品質を考慮したサービスを考慮し設計段階から参画することにより、受身的に運用段階で品質を維持していたところから、ライフサイクル全般にわたって品質を考慮したITサービスを構築することが重要だということを明確に示してくれることになったと思います。
プラクティス
ITIL®はV2ではベストプラクティスと言われていました。V3ではグッドプラクティスと言われています。
グッドかベストかを議論することはあまり意味のないことだと思います。組織にとって、実施していることが不都合なく回っていれば、プロセスの成熟度はともかくとして、立派なベストプラクティスだと言えます。このような実践結果が体系的に整理され、標準や規格、あるいは成功例として公表されれば、一般でも活用できる有効なプラクティスとなりえます。注意しなければならないのは、同じ手法を実践しても、ベースやカルチャが異なる組織では必ずしも成功に結び付くわけではありません。そのため、グッドプラクティスと言われているようです。一般に使えるからベストか、組織にとってベストかという視点の違いのように思えます。
グッドプラクティスの活用とは、他の組織の経験を自分の組織の経験と等価にする行為です。そこにはギャップが存在します。このギャップを認識したうえで、克服すれば、組織のベストプラクティスになるということでしょう。
SIP
V2ではサービス改善プログラム(SIP: Service Improvement Program)が扱われています。
V3ではSIPはサービス改善計画(Service Improvement Plan)です。
V2では、必要に応じて複数のプロジェクトを開始できるようなプログラムマネジメントが用意されていました。改善項目が多岐にわたる場合や、サービスレベルの改善とプロセスの改善が関連する場合など相互連携した目的達成が必要でした。顧客とのレビューの結果、必要と認められた場合にSIPを実行します。サービスレベル管理(SLM: Service Level Management)で、プログラムが承認され、その改善の提言の実施が妥当だと判断した場合は、変更要求(RFC: Request for Change)が正式に変更管理を通じて評価され認可されます。
ITIL®V3のライフサイクルモデルでは、継続的サービス改善(CSI: Continuous Service Improvement)がステージとして考えられライフサイクル全般にわたって強く意識されています。継続的改善をいつでも実施できる会社のカルチャを築き上げることが、経営のひとつの柱として認識された結果と考えられます。
戦略的資産
V3では資産を戦略的資産と位置付けています。
V2では資産は財務的な意味合いでの資産としてとらえていました。
V2で構成管理プロセスの管理対象は構成アイテムであり、資産管理の管理範囲より広い概念であるといわれていました。財務的、会計的な意味合いでの資産は金額で評価され、管理されます。一方で、構成アイテムでの管理は、ハードウェア、ソフトウェア、ドキュメントを対象として、構成のモデルとサービスのモデルに関する最新の情報を提供することが目的でした。
資産の概念的な変化は、経営資源としての管理対象、意思決定支援に影響を及ぼす要因が変わってきたことを意味しているようです。
以前は、資産償却が計画的に実施され、生産財とし活用することが重要な経営判断の要件でした。今日では、経営の意思決定に必要な確度の高い情報を迅速に提供することが重要です。情報化の進展に伴い、経営資源の考え方が大きく変化しといえるでしょう。ビジネスを実現できる能力とリソースを、戦略的資産として活用するために、ナレッジマネジメントが考慮されるべきでしょう。
ITIL®V3 試験対策問題 全280問
監修:マネジメント研究会
ITIL®v3ファンデーションの資格取得を目指す皆さんを応援する280問の問題集。体系書・学習書での学習だけでは不安という方や、実践的な問題でITIL®ファンデーションの腕試しをしたいという方に。実際にこの問題集が決め手となって試験に合格した人も多数います。
ITIL®ファウンデーション 試験問題全200問
著者:青柳 雅之
編著:ITIL®研究会
ITIL®v2ファウンデーション試験の問題集では多くの皆様からの評価を頂いているITIL®問題集の名著!ITIL®v3の問題集も近日発刊予定ですが、本書はITIL®のテキストと合わせてご利用頂く事で効果的な学習が可能です。
問題で学ぶ
ITサービスマネージャ
試験対策
著者:前田 隆・木村 祐
ITIL®v2マネージャは日本国内において300人弱の方しか持ちえていない資格ですが、本書は試験対策の他、試験対策の前に必要なITサービスマネジメントの考え方を養う事に重点を置き、学習する事ができます。